先週は京都大学に出張しました。久しぶりに訪れる、懐かしの母校です。京都に限りませんが、兎に角観光客が多いので、混雑が著しく、移動には苦労しました。久しぶりに見る鴨川です。平家物語では、白河天皇が「賀茂川の水、双六の賽、山法師、是ぞわが心にかなわぬもの」と嘆いたというエピソードが出てきますが、私レベルだとわが心にかなうものがそもそもあるでしょうか。
そんなことはさておき、鴨川を抜けて丸太町通りから東大路通に入ると懐かしさがこみ上げてきます。近衛通りからみる大文字山の景色は昔と変わりませんね。
もう20世紀の話ですが、私は京大にいたときに体育会系オーケストラに所属しておりました。当時は、いつも吉田寮の辺りで楽器の練習をしていたのですが、久しぶりに吉田寮をみたら綺麗になっており、当時の面影がなくて驚きました。あの頃は写真の左側の部分に、オーケストラと舞踏研究会のサークル用の建物(通称、ボックス)があり、その奥に吉田寮の食堂がありました。しかし私が大学2年の時に火事でそれらの建物が焼失してしまいました。その後、オーケストラのサークルボックスは生協の建物に移動しましたが、私たちは専ら焼け跡で練習していました。京大生は変人が多いのですが、当時の焼け跡には誰かが丸太を大量に運んできて砦が築かれたりしていました。久しぶりに吉田寮の敷地に足を踏み入れると、当時の空気感が蘇ってきました。今回の出張の目的は、京大の芝蘭会館で開かれる研究発表会に出席することです。芝蘭会館は、東一条の交差点から西に入ってすぐの建物です。2日間、この建物に缶詰めになって沢山の素晴らしい発表を聞くことが出来ました。