2019年6月26日水曜日

祝・奨学金全額免除

今回は世知辛いお金の話、貧乏学生ならば一度ならずともお世話になる人も多い奨学金についてです。

私は博士課程の時に日本育英会(現・日本学生支援機構)から第I種奨学金を借りていました。当時は奨学金が二種類あって第I種が無利息、第II種が利息ありの違いがあります。私が借りていた期間は2001年から2004年までの三年間で、支給額は月額11万9千円でした。当時はこの奨学金と、研究室のTA(Teaching Assistant、実験補助のこと)の給料の月額4万円を合わせて、学費と生活費の一切合切を切り盛りしていました。現在は国公立大学の学費も値上げしているようですが、当時は大学院博士後期課程で学費が年間48万円だったので、ちょうどTAのお金で相殺され、奨学金=家賃+生活費でした。私が住んでいたボロアパートはユニットバス付き四畳半で家賃+共益費が5万5千円でしたので、残りの6万5千円で食費、光熱費、通信費などなどに当てていました。決して多くはないですが、今思い返してみても十分楽しく生活していました。

で、奨学金は貸与ですので学位を取得して卒業した時に三年分の奨学金の合計428万円(!)を返済しないといけません。幸か不幸か当時の契約では、機構が認める免除職(教育・研究関連のお仕事)に15年間就けば全額免除されるというのがありまして、それに従って粘り強く職を続けた結果、この度ようやく全額免除となりました。免除を認めてもらうには毎年毎年雇用契約書やら就業証明書やらを機構に送り続けなければならず、私のようなズボラ者だとハンコが抜けていたり日付が抜けていたりして再提出も一度ならずあり、苦労が絶えませんでした。まあ、そんな骨折りの甲斐あって晴れて無借金となりました。

現在の制度では在籍時の成績によって、成績優秀者には全額または半額免除などがあり、それ以外は有無を言わさず返済となるようです。職を縛らないという意味では合理的かもしれませんね。

先日送られてきた免除の通知です。長~い間にわたって苦労した証です。