まず最初のキャラクター設定で性別の設定が無くなっていて驚きました。全部男だと思って、適当にビジュアルで主人公のキャラクターを決めていたら、女の子になってしまいました。おお、こんなところにアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)が!と驚きました。職場で研修を受けていたのに、思いが至りませんでした。
また、ドラクエ3の楽しみと言えば、フィールドのあちこちにあるツボや樽、家の引き出しやタンスを丹念に調べて、小さなメダルなどのアイテムを収集するところだと思っていたのですが、今作はそもそも調べられる所にしか、「調べる」というコマンドが出てこないことにも驚きました。まあ、便利と言えば、便利なんですが、どこにあるかわからないのをひたすら探すのも醍醐味だったように思います。これも昭和のオジサンのボヤキですかね。たしかに、ドラクエ2では、海のどこかに沈んでいるという情報を基に財宝を探すミッションとかは自力で見つけるのは大変でしたしね。
あと、ゲームオーバーになった時に、直前のオートセーブで復元できるのも便利ですが、ここにも昭和のノスタルジーから複雑な感情が湧いてきます。40年近く前はセーブ機能がないため、王様に「ふっかつのじゅもん」を教えてもらって、次の再開時に入力しておりました。画素数の粗い文字は大変見づらく、広告の裏紙にメモしたはずの「ふっかつのじゅもん」がどうやら書き間違えたようで、二度と復活しなくなってしまった時は、世の中の厳しさを痛感したものです。もうそういう事を感じることが無くなったのですね。まあ、便利ですけど。
ドラクエ3は、様々なキャラクターと4人でパーティーを組んで冒険します。私は、4人のパーティーの中に賢者を2人加える、自称「ダブル賢者体制」で挑むのが好きです。今回もようやくパーティーに加えた賢者が育ってきて、冒険が軌道に乗ってきました。ドラクエ3では、普通は最初の段階で職業を決定できるのですが、賢者だけは特殊な職業で、レアアイテムである「さとりのしょ」を入手するか、全く言う事を聞かない「あそびにん」をパーティーに加えて、Lv.1から我慢してLv.20まで育てる必要があります。「さとりのしょ」は滅多に手に入らないので、遊び人を地道に育てることで賢者にしました。しかし、遊び人は全く戦力にならないので他のメンバーの負担が大きくて苦労しました。4人のパーティーのうち、自分自身である勇者と賢者2人、あと一人は今回のSwitch版で追加された職業である「まもの使い」にしました。魔物使いは、MPが少ないのですが、全体攻撃ができるためかなり有用でした。
もう何度もプレイしているせいか、ストーリーは過去のうろ覚えの記憶で攻略を進めてしまったりするので、時々ストーリーの順番が逆転しておかしなことになっています。例えば、サマンオサ城にいる強敵、ボストロールとの闘いをジパングの洞窟やムオルの村よりも先に挑んだ結果、パーティーが強くなりすぎてしまい、その後に戦ったジパングのボスであるヤマタノオロチや、ムオルでグリーンオーブを守る悪魔が完全にザコ敵になってしまって、申し訳ない気持ちになりました。彼らは正規の順番で行くと、強敵なんです。