2025年4月12日土曜日

日本陸上選手権1万メートルが面白かった

今日は、第109回日本陸上競技選手権大会・10000m決勝が熊本県のえがお健康スタジアムで開催され、NHK BSで生中継されていたのでテレビにかじりついてみていました。今回のレースは、9月に東京で開かれる2025世界陸上競技選手権大会、および来月韓国で開かれる2025アジア陸上競技選手権大会の日本代表選考会も兼ねた重要なレースとなりました。​

男子10000mでは、前回大会覇者の葛西潤選手(旭化成)、この種目の日本記録保持者の塩尻和也選手(富士通)など歴代トップ5の記録保持者のうち4名が参加して、熾烈な争いが繰り広げられました。​とても残念なことに天候は雨。途中で足を滑らせる選手も出るような過酷なコンディションでしたが、レースは序盤からハイペースで展開し、集団が徐々に絞られていく中、中盤からトヨタ自動車の吉居大和選手が果敢にペースメーカーの前に出てレースを牽引します。そこに葛西選手とトヨタ自動車の鈴木芽吹選手が吉居選手を追い上げて3人で集団を形成し、終盤には葛西選手と鈴木選手の一騎打ちとなりました。​ラスト1キロで鈴木選手がスパートをかけ、葛西選手を振り切って見事、初優勝を果たしました。

一方の女子10000mでは、ケガでパリ五輪に出られなかった日本のエース廣中璃梨佳選手(JP日本郵政G)の復帰初戦でした。ペースメーカーが早いペースで引っ張る中、廣中選手とエディオンの矢田みくに選手が序盤から積極的にペースメーカーに食らい付き、他の選手を大きく引き離してレースを展開します。​中盤以降もペースを落とさず、2人の一騎打ちが展開され、最終盤に廣中選手が切れ味鋭いラストスパートで矢田選手を振り切って、見事2年ぶり4回目の優勝を飾りました。​2位は自己ベストを大きく更新した矢田選手でした。

今回の日本選手権10000mは、東京2025世界陸上の代表選考を兼ねた重要なレースであり、男子も女子も白熱したレースで見ごたえ充分でした。惜しむらくは天気がもう少し良ければ…と思いましたが、陸上好きオジサンは大満足でした。