出張で新幹線に乗ることがあり、その道中で久しぶりに、石ノ森章太郎著、マンガ日本の歴史13巻「織田信長と関白秀吉」を読み返しました。
作者の石ノ森章太郎先生は、「仮面ライダー」や「サイボーグ009」などの作品で知られる、昭和を代表する漫画家の一人です。私たちの世代のマンガ好きは、手塚治虫先生、藤子不二雄先生、赤塚不二夫先生と同様に大きな影響を受けた漫画家だと思います。余談ですが、これらの方々が皆、若い頃にトキワ荘という東京都豊島区のアパートに同居していた時期があります。日本を代表する方々が一堂に会して研鑽を積んだトキワ荘は今は無いそうですが、跡地がミュージアムになっているそうです。一度は訪れてみたいです。
マンガ日本の歴史シリーズは、私が高校生くらいの時に連載が始まった漫画で、邪馬台国から近代・現代まで網羅した素晴らしい大作です。2021年に中公文庫から全27巻の文庫本として再販されております。漫画でありながら膨大な情報量が詰め込まれており、巻末には年表や解説も豊富に出ており、歴史好きには是非お勧めの作品です。
13巻は、西暦1560年頃から1590年頃を対象にしており、織田信長の台頭から豊臣秀吉が関白となり小田原の北条氏を滅亡させるところまでが描かれています。それも単に織豊政権のメインストリームだけを追うのではなく、キリスト教の伝来や一向宗の動向、他の戦国大名の動きなどが丁寧に描かれており、とても勉強になります。私は戦国時代の合戦が好きなので、数多の合戦が出てくるのが嬉しいです。たった30年がこのボリュームになるので、激動の時代であったことが偲ばれます。