今回のレースでは、序盤の2区間は連覇を狙った順天堂大学が優位に進めますが、3区で日本体育大学の富永選手が区間新記録の快走でトップに立つと、残りの三区間でトップを守り切り、見事優勝しました。2位は、4区のサラ選手と5区の大澤選手が区間賞を獲得した大東文化大学で、連覇を狙った順天堂大学は3位でした。
この大会は、全部で20キロしかないので、全体が1時間強で終わるコンパクトな大会です。昨年までは東大、京大、一橋大、阪大の4大学を対象にした国立大学四大学対抗戦が併設されており、我らが大阪大学が四連覇していたのですが、今年は無いようでした。普段、キャンパスを散歩していると陸上部が練習する姿を見かけたりするので、雄姿が見られず残念です。
結果の抜粋
1位 日体大 58分27秒(大会新記録)
2位 大東大 59分17秒(大会新記録)
3位 順大 59分53秒(大会新記録)
4位 駿河台大 1時間0分17秒
5位 筑波大 1時間0分26秒
追記:
この駅伝が行われた2月16日に、スペインのバルセロナで行われたバルセロナ・ハーフマラソンの男子の部で、ウガンダのJ.キプリモ選手が世界記録となる56分42秒で優勝しました。従来の世界記録を48秒も更新する驚異的な記録です。この記録を1キロ平均で換算すると2分41秒(161秒)ペースになり、100メートル平均で換算すると16.1秒になります。
奇しくも、今回の男女混合駅伝の男子の部の1区(3キロ)と5区(2キロ)で共に区間記録が出たのですが、それが8分02秒(482秒)と5分20秒(320秒)でした。これを100メートルに換算すると大体16秒になり、何とキプリモ選手はこれと同じスピードで走ったことになります。男子大学生のトップランナーが2~3キロを全力で走るのと、ハーフマラソン(21.0975キロ)が同じスピードと言うのは唯々驚きです。
また、キプリモ選手は最初の10キロを26分50秒でカバーしているのですが、現在の男子1万メートルの日本記録が富士通の塩尻和也選手が2023年に出した27分09秒80なので、その時点で日本記録を上回っていることになります。下記に示した各5キロごとのラップを見ても、男子5000メートルの日本記録である、大迫傑選手が出した13分08秒40とほとんど遜色ないことがわかります。
56分42秒を単純に倍にすると1時間53分24秒になります。人類の夢とも言うべき、フルマラソン2時間切りまで6分36秒の余裕があります。キプリモ選手は、今度のロンドンマラソンに挑戦するそうなので、いよいよフルマラソンで2時間切りが達成されるかもしれません。
キプリモ選手の驚異の世界記録メモ(5キロごとのラップ)
0-5km 13分38秒
5-10km 13分12秒
10-15km 13分17秒
15-20km 13分32秒
20-21.0975km 3分03秒