2018年7月14日土曜日

危険物乙四類の試験対策メモ(その3、指定数量)


まだまだ危険物乙四類の試験対策メモが続きます。手元にいっぱい作って試験前の数日間は仕事も上の空で覚えていました。

今回アップするのは最頻出といってもいい指定数量です。
指定数量は危険物を貯蔵したり取り扱うときに政令で定められた基準量のことを指します。
危険物は種類ごとに指定数量が定められていて、指定数量を超える危険物は消防法で規制され、指定数量未満の危険物は市町村の火災予防条例で規制されます。

複数の危険物を貯蔵する場合、指定数量はそれぞれの指定数量で割って合計します。
例えば、『現在、○○を~リットル貯蔵している。次に示す選択肢のうち合計すると指定数量を超えるものはどれか?』といった問題や『危険物A, B, Cが保管されている。指定数量の合計はいくらか?』といった問題が出るようです。

第4類各類の名称・性質・指定数量一覧
特殊引火物:引火点マイナス20℃以下または沸点40℃以下・指定数量50リットル
主な危険物:二硫化炭素、ジエチルエーテル、アセトアルデヒド

第一石油類:引火点21℃未満。指定数量200リットル(非水溶性)、400リットル(水溶性)
主な危険物:ガソリン、ベンゼン(非水溶性)。アセトン、ピリジン(水溶性)

アルコール類:指定数量400リットル
主な危険物:メタノール、エタノール、イソプロパノール

第二石油類:引火点21℃以上70℃未満。指定数量1000リットル(非水溶性)、2000リットル(水溶性)
主な危険物:灯油、軽油(非水溶性)。酢酸(水溶性)

第三石油類:引火点70℃以上200℃未満。指定数量2000リットル(非水溶性)、4000リットル(水溶性)
主な危険物:重油、クレオソート油(非水溶性)。エチレングリコール、グリセロール(水溶性)

第四石油類:引火点200℃以上250℃未満。指定数量6000リットル
主な危険物:ギヤー油、シリンダー油

動植物油類:引火点250℃未満。指定数量10000リットル
主な危険物:ヤシ油、ナタネ油、アマニ油

注意点としては、アルコール類には引火点の決まりがなく、「1分子を構成する炭素の原子数が1から3個までの飽和一価アルコール、ただし含有量が60%未満の水溶液を除く」と定義されています。実際の引火点は10~20℃くらいです。

指定数量の計算方法に関する例題
問:次の文章の空欄AーCに語句を当てはめよ
「別表第一に掲げる品名又は指定数量を異にする2以上の危険物を同一の場所で貯蔵し、又は取り扱う場合において、当該貯蔵又は取扱いに係るそれぞれの危険物の( A )を当該危険物の( B )で除し、その( C )となるときは、当該場所は、指定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取扱っているものとみなす。」

答:A 数量、 B 指定数量、 C 商の和が1以上

指定数量の計算問題の一例
問:    次の危険物を同一場所で貯蔵した場合,指定数量の倍数の合計はいくらか。
ジエチルエーテル  ……… 80
ガソリン…………………     280
アルコール類……………     400
灯油………………………1,000

答:5倍 (80/50 = 1.6, 280/200 = 1.4, 400/400 = 1.0, 1000/1000 = 1.0, 1.6+1.4+1.0+1.0 = 5)