昨日、夏休みを終えて、東京から新大阪まで新幹線で移動しました。 台風7号の影響で今日の東海道新幹線が東京~名古屋間で止まってしまうということで、昨日の東京駅は大混雑でした。早めに切符を買っておいて良かったです。
道中は、松本清張の「影の車」(光文社文庫)という短編集を読みました。7つの短編が収められており、どれも面白いのですが、個人的には第4話の「鉢植えを買う女」が特に面白かったです。この作品は、ある精密機械メーカーのOLが主人公で、周囲で起こるドロドロした話が清張特有の乾いた文章で静かに展開されます。作中では、殺人事件が起こったと強く推量されのですが、それを直接的に書いておらず、淡々と物語が進行します。犯人と目される人物も事件の前後で動揺を見せたりせず、寧ろ事件を経て、心が穏やかになったような描写が続きます。この静かで不気味な感じがゾクゾクとしてたまらない作品でした。
文中で、「九州でニコヨンをやっているという噂を撒く者もいた」という表現があり、よくわからなかったのですが、ニコヨンとは日雇い労働者のことを指す言葉だそうです。日給が240円(百円玉2つと十円玉4つでニコヨン)からこの名前がついたとのことです。
以下、実家で撮った野菜の写真です。上から胡瓜、茄子、赤唐辛子、ブルーベリーです。