2025年1月30日木曜日

アニメ「忘却バッテリー」第1シーズンを見て

CSのアニマックスで連続放送されていたので、「忘却バッテリー」の第1期アニメ(全12話)を見ました。この漫画は本屋さんで何度も表紙だけは見ていたのですが、内容は知りませんでした。今回の連続放送で初めて見て、とても面白いと思いました。

この物語は、中学硬式野球の宝谷(ほうや)シニアで全国にその名を轟かせた剛腕投手、清峰葉流火(きよみね・はるか)と常に冷静沈着で智将と呼ばれた強肩強打の捕手、要圭(かなめ・けい)の天才バッテリーが主人公です。彼らは中学時代に無双状態で、全国の野球強豪高校からのスカウトが引く手あまたでしたが、要が記憶喪失になり、野球に関する記憶の一切を失った上におちゃらけた性格になっていまいます。そして清峰と要は、スカウトをすべて断り、野球部の無い東京都立小手指高校(こてさしこうこう)に進学します。一方、小手指高校には、かつて野球に身を捧げたものの、清峰‐要の天才バッテリーに心をへし折られ、野球を諦めてしまった山田太郎、藤堂葵、千早瞬平も進学していました。彼らは共に出来たばかりの野球部に入部し、それぞれの困難や心の傷を乗り越えて再び野球にのめり込んでいく、というストーリーです。

私の個人的な分類ですが、スポーツ漫画だと、リアルな技術に関する蘊蓄系か、スポーツを題材にしているがバトルが中心のファンタジー系、キャラクターの心理面を重視する物語重視系、選手ではなく裏方さんに焦点を当てる系、などがあると思っているのですが、忘却バッテリーは物語重視系だと思いました。例えば、ショートを守る藤堂葵選手は、かつて自分の送球エラーが原因で試合に負けてしまい、それ以降は送球イップスを抱えていました。それが、野球を再開するにあたり、自分のイップスと正面から向き合い、周囲の先輩や家族、仲間がやさしく見守られる中で少しずつ立ち直っていくという様が、とても丁寧に物語に織り込まれていて、見ていてほっこりしました。こういう「強い選手が、一旦弱くなって、そこから少し違った強さを身に着けて再び成長する」という構図が新しいと思いました。

あと、東京都板橋区成増に10年間も住んでいた私からすると、物語に出てくる宝谷(元ネタはおそらく保谷)、大泉、小手指、富士見、などの西武池袋線沿線の地名が沢山でてきて親近感がありました。遊びにいく先が吉祥寺というのも良いです。第2シーズンが出たら、また見ようと思いました。


2025年1月28日火曜日

第72回 勝田全国マラソンの10キロの部に参加して

先日、茨城県ひたちなか市で行われた、勝田全国マラソンの10キロの部に参加してきました。毎年恒例にしていて、体力テストのつもりで臨んでいます。今年は風が強かったのですが、天気は晴れで良かったです。


結果は、グロスタイム(スタートの合図があってからゴールに到達するまでの時間)が50分40秒、ネットタイム(スタートラインを通過してからゴールに到達するまでの時間)が50分07秒でした。1キロごとのラップも4分50秒~5分10秒、100メートル平均ラップだと29~31秒くらいの間で推移していました。これまでのベストはコロナ禍前に出した、ネットタイムで49分00秒、去年の記録はネットタイムが49分代ギリギリだったと思うので、ちょっとずつ遅くなっています。全然練習しないので、加齢に負けてますね。

しかし今回気になったのは、手元の時計(そんなに新しくないGショック)の計測で心拍数が平均170bpm(beats per minute, 1分間の心拍数)だったことです。一般に最大心拍数は、220から自分の年齢を引いたものとされていて、そこからの割合で運動強度が決まります。私の場合、恥ずかしながら最大心拍数は170くらいですので、今回のレースにおける運動強度は100パーセントとなり、明らかに過負荷の状態だったことになります。適切な運動強度は80パーセントくらいだそうですので、心拍数を140弱くらいに保つ必要があります。今回のレースが運動強度マックスということは、走力の不足などを心肺機能をフル活用して無理して補っていることになるので、もっと基礎的な走力の向上が必要なのかと思いました。そのためには、普段から筋力強化のための坂道ダッシュとか砂浜ダッシュとかをしないといけないとは思うのですが、しんどい練習は嫌だな~というのが実感です。

勝田全国マラソンは、いつもフルマラソンが10時30分スタートで、10キロ男子の部が11時10分にスタートし、最後に10キロ女子の部が11時40分スタートします。ですので、私の場合は12時頃に10キロをゴールして、着替えて一服すると、12時40~50分ごろにフルマラソンの優勝者がゴールする様子を観戦する塩梅になります。今年のフルマラソンの部は、終盤までもつれる展開だったのですが、見事に東京大学大学院の古川大晃選手が優勝しました。古川選手と言えば、今年の箱根駅伝の9区で学連選抜チームの一員として走り、東大教授の八田先生から給水を受けたことでも話題になった選手です。全国レベルの選手が参加して大会を大いに盛り上げてくれて、地元民として嬉しい限りです。勝田全国マラソンの優勝者は副賞として、4月に開催されるボストンマラソンに派遣されます。ボストンマラソンといえば、あのWorld Marathon Majorsの1つとして知られる世界的なレースです。古川選手には是非ボストンマラソンでも頑張ってほしいです。

10キロの部では、男子は先日の全国高校駅伝で茨城県代表で走った水城高校の陸上部の方々が、女子はプリンセス駅伝にも参加された実業団の日立の陸上部の方々がそれぞれ参加されていました。地元のマラソンを盛り上げてくれているのが嬉しいです。


2025年1月27日月曜日

「侍はこわい」(司馬遼太郎著、光文社文庫)を読んで

この本は、年末年始のお休みの間に読もうと思って買っていた本の一つでした。しかし休みの間は読むことができず、今週末にやっと時間と精神的な余裕ができたので読了しました。

私は小さい頃から司馬遼太郎さんの作品が好きで、主だった長編小説や「この国のかたち」などのエッセイは大体読んできました。従って私の日本史の知識は、ほとんど司馬遼太郎さん(と吉川英治さん)の小説から得たもので、いわゆる司馬史観にどっぷりと浸かって育ってきました。そんな中、本屋さんでこの本をパラパラと見たときに、今まで見たことの無い短編が収められていたので興味を惹かれて購入しました。

この本には、権平五千石、豪傑と小壺、狐斬り、忍者四貫目の死、みょうが斎の武術、庄兵衛稲荷、侍はこわい、ただいま十六歳、の合計8編の短編小説が収録されています。初出を見ると、いずれも昭和30年代から40年頃にかけて書かれたようなので、作者が30~40代の作品のようです。そのせいか、文章がとても若々しいように感じました。どの作品も面白かったのですが、私が最も印象に残ったのが「権平五千石」でした。

この作品の時代背景は織豊時代から江戸時代にかけてで、主人公は平野権平という人物です。平野権平は、豊臣秀吉の家臣で武勇に優れ、柴田勝家との賤ケ岳の戦いで名を挙げた、世に言う賤ケ岳七本槍の一人です。しかし地味で目立たず、不器用な性格で、秀吉から愛されず、福島正則や加藤清正といった他の七本槍たちが皆大名に取り立てられたのに対して、わずか五千石の旗本止まりでした。その後、関ヶ原の戦いで会津遠征に東軍として参加したため、江戸時代に入ると徳川家康から取り立てられるも、やはり大名としてではなく旗本寄合席としての身分で、石高も五千石で据え置きでした。しかし福島正則や加藤清正らがお家断絶の憂き目にあう中、平野家は代々無事に家督を相続し、江戸時代の末期には小禄ながらも大名に取り立てられ明治まで続きました。人間万事塞翁が馬、と言う感じで何が幸いするかわかりません。社会人経験が長くなると、こういうほっこりとした作品が心に沁みます。人生色々あるけれども、めげずに頑張ろうと思います。

2025年1月22日水曜日

遠きFIRE

私は小さい頃から将来は学者さんになりたいと憧れていました。その後、苦労はしましたが、どうにかこうにかアカデミアの末席を汚して現在に至っております。しかし自由を重んじる学風で知られる京都大学の学生時代に、自由と無責任を履き違えた無為徒食の生活というか、禁断のモラトリアムの味を知ってしまい、それ以降、怠惰の虫が宿痾のように心を蝕んでおります。最近も毎日どうにか何も仕事をしないで生活できないかと妄想してしまいます。

そんなわけで最近ネットで、FIREの記事を良く見ます。FIREは 、Financial Independence, Retired Earlyの頭文字をとった造語で、早期に資産形成して、その後は利子・配当収入などの不労所得で生活をしていく、早期退職の一形態です。アメリカで最初に言われて、現在では日本でも良く聞く言葉かと思います。

確か、最初の設定では、一年間分の支出の25倍(25年分)の資産を何とかして形成し、それを4%の運用益が出るように資産投資をすれば、元本が減ること無しに永久に生活可能と言う事だったと思います。4%の根拠となったのは、ある年のアメリカの平均株価上昇率が7%で物価上昇率が3%だったので、差分の4%が運用益として見込まれるだろうとのことでした。

実際にこんなことが出来れば素晴らしいのですが、現実に当てはめてみると、やっぱり無理ゲーですね。そもそも支出の25年分の資産形成にかなりの難があり、さらに全体として4%もの高利回りの運用も何をしたら良いのか全くわかりません。結構、危なめのリスク資産に手を出さないといけないと思うのですが、そもそも元本が崩れるとコンセプトの根幹が崩壊する気がします。

完全なリタイアメントは無理でも、生活の足しになればと、参考のために出回っている記事を見るのですが、ちょっと考えると現実ではないと言うのが多いですね。先日見た記事では、1500万円の資金を配当利回り4%の高配当銘柄の株式に投資して、年間配当金の60万円(月平均5万円)で生活しているとありました。確かに4%くらいの配当利回りになる株は日本株でもそこそこあるので、一応可能かと思いました。ただ、一つの銘柄に何百万円も突っ込むのはリスク高いし、減配になったらプランが崩壊するので自分だったら尻込みしてしまいます。

一方の支出の方ですが、家賃が月3万円のアパートに住んで、それ以外の支出を月2万円に抑えていると記事にありましたが、どうなんでしょう。確かに私も貧乏学生だったときは、京都で月額2万7千円(家賃2万3千円+共益費4千円、風呂・トイレ共用)の格安アパートに住んでいたので、そんな物件は今もどこかにあると思いますが、問題はそれ以外の支出を月額2万円以内に抑えられるかどうかですね。例えば、固定費を電気代3000円+通信費3000円+ガス代2000円+水道代2000円と見積もると、それだけで1万円かかっているので残りが1万円ですね。それを30日で日割りにすると330円です。これで一日三食とって、パンツが破れたら新しいの買って、風邪をひいたら風邪薬買って…いけますかね?そもそも日々の掃除や洗濯、トイレで尻を拭くことにすら金はかかりますしね。FIREの怖いところは、一度元金を崩すと、それに伴って得られる利子も減るので加速度的に手元の資金が減っていくことかと予想されます。

そこで、リアルな路線で考えてみます。単身者の1ヶ月当たりの支出をネットで検索すると、下記の文章が出てきました。

”総務省の「家計調査 家計収支編 単身世帯(2023年)」によると、1人暮らし世帯の1カ月あたりの生活費平均は、167,620円でした。”

これに、国民年金や社会保険、医療保険など諸々を追加で勘案すると月に20万円くらいあれば安心ということになります。そうすると年間240万円を4%の配当で捻出しなければならず、リスク資産への投資額は6000万円(6,000*0.04=240)必要になってしまいます。

さらに、2人以上の勤労世帯になると、1ヶ月当たりの平均支出は約31.9万円なのだそうです。余裕を見て35万円とすると、年間420万円必要で、リスク資産への投資に必要な額は1億500万円です。ほら、すっかり現実味が薄れるでしょう?

まあ、コタツ記事の愚痴を言って、こんなところに書いても仕方ないですね。

あまり関係ないのですが、先日YouTubeで聞いたナイツさんのラジオで、ゲストのママタルトさんがされていた魔法学校のショートコントが心に刺さりました。

「今週は、口座に入っている金額を自由に変えられる魔法を学んで、来週は相手を〇ッチな気分にさせる魔法を学ぶんだ」「じゃあオレもう来週出ていくって!最初にそんな良い魔法を教えたらダメでしょ」

メッチャ面白かった!やっぱり芸人さんは潜在的なニーズをうまく汲みますね。それはさておき、次の給料日を目指して地に足をつけて働こうと思います。

2025年1月19日日曜日

全国都道府県対抗男子駅伝が面白かった

今日は待ちに待った全国都道府県対抗男子駅伝(天皇盃 第30回全国男子駅伝)がありました。今年もテレビでワクワクしながら観戦しました。この駅伝は、全7区間、合計48キロメートルを各県から選抜された中学生、高校生、大学生または社会人が走る男子駅伝の全国大会です。レギュレーションとしては、1,4,5区を中学生が、2,6区を高校生が、3,7区を大学生または社会人が走ります。結果は、長野県が大会4連覇となる11回目の優勝を飾りました。長野県は序盤から先頭付近でレースを進め、5区を走った佐久長聖高校の佐々木哲選手が区間新記録の走りでトップに躍り出ると、6区の中学生、アンカー7区の早稲田大学の伊藤大志選手が先頭を譲らず、2時間16分55秒の大会新記録で優勝しました。私の故郷、茨城県は過去最高順位6位の更新を目指して走りましたが、15位という結果でした。序盤はテレビにも良く映っていたので期待しましたが、記録更新は次回以降に持ち越しということで、今後も頑張ってほしいです。

私のようなオジサンが心を打たれたのが、今回は佐賀県代表で出場された上野裕一郎選手です。上野選手は佐久長聖高校時代から全国レベルのスピードランナーで、中央大学、ヱスビー食品、DeNAなどで活躍した日本を代表する陸上選手でした。その後、立教大学の監督としてチームを箱根駅伝出場に導いた「日本一速い監督」でした。現在は佐賀のひらまつ病院に所属して、現役のランナーとして活動しており、今年のニューイヤー駅伝で3区、区間6位という驚きの結果を出しました。調べて驚いたのですが、39歳で5000メートルを何と13分38秒84で走っておられます!これは当然ながら年代別の日本記録で、現在の高校生や大学生でも中々出せないほどの大記録です。今日の都道府県対抗駅伝でも3区を走り、日本でもトップレベルの若者に混じって区間3位(8.5キロメートルを23分41秒で走破)で激走しました。大相撲の玉鷲関もそうですが、歳を経て、体はどんどん変化していると思いますが、それを言い訳にせずに研鑽を積まれている姿にオジサンは感動しました。今後も陰ながら応援しております。

結果の抜粋
第1位:長野県 2時間16分55秒(大会新記録)
第2位:千葉県 2時間17分39秒
第3位:福島県 2時間18分02秒
第4位:広島県 2時間18分12秒
第5位:埼玉県 2時間18分20秒
第6位:佐賀県 2時間18分25秒
第7位:福岡県 2時間18分57秒
第8位:京都府 2時間18分58秒
ここまでが入賞
第15位:茨城県 2時間19分48秒

「ジョジョの奇妙な冒険 Parte5 黄金の風」(荒木飛呂彦著、集英社文庫)のセットを買ってしまった!

荒木飛呂彦先生のジョジョの奇妙な冒険シリーズは、私が小学生の時にジャンプに連載が始まって、ずっと愛読してきました。これまでにジョジョを通して得た興奮や感動は、最早私の血や肉の一部ともなっているのですが、久しぶりに読み返したくなり、第5部の「黄金の風」の文庫本セット(通しだと30~39巻に相当)を買ってしまいました。

第5部の「黄金の風」の舞台は、イタリア南部。主人公は、ジョルノ・ジョバァーナという少年で、第1部と3部の宿敵であったディオの息子です。ストーリーは、ジョルノが街に麻薬を蔓延させているギャングを乗っ取るために、信頼できる仲間を得て組織の一員になり、ついにはボスと対決する、という話です。もちろん、第3部、第4部と同様に出てくる人物は皆、精神エネルギーの具現体である「スタンド」の使い手で、それぞれの特殊能力を駆使して戦います。私が第5部を好きなのは、テンポ感の良さで、ストーリーの最初から最後まででも実時間としては数カ月もかかっていないところです。その間、ひたすらギャング同士で敵と味方に分かれてバトルを繰り返します。このシンプルさが読んでいて爽快です。個々のバトルも能力を駆使した熱い戦いが多く、見所満載です。久しぶりに読み返しましたが、いつまでも変わらない感動がありました。洋楽からインスパイアされたスタンドもオシャレで格好いいです。

個人的には自分が第5部の登場人物だったら、能力のランクと立ち位置的に、ホルマジオくらいかな~と想像しました。彼のスタンドはリトル・フィートといって、スタンドの爪で相手を引っ搔くと相手を小さくすることができる能力があります。勿論自分も自在に小さくなれます。ホルマジオは暗殺チームの一員ですが、同僚からはくだらない能力と馬鹿にされているらしいです。本人は「くだる、くだらないは使い方次第」と頭脳戦で頑張ります。しかし残念ながら、ナランチャのエアロ・スミスと闘って、暗殺チームの中で真っ先にやられてしまいます。能力のしょぼさと、幸の薄い感じがついつい自己を投影してしまいます。


第5部の登場人物とスタンド(登場順で紹介)

ジョルノ・ジョバァーナ、ゴールドエクスペリエンス

広瀬康一、エコーズACT3

ブローノ・ブチャラティ、スティッキーフィンガーズ

ポルポ、ブラックサバス

レオーネ・アバッキオ、ムーディー・ブルース

マリオ・ズッケェロ、ソフト・マシーン

グイード・ミスタ、セックス・ピストルズ

サーレー、クラフト・ワーク

ナランチャ・ギルガ、エアロスミス

ホルマジオ、リトル・フィート

イルーゾォ、マン・イン・ザ・ミラー

パンナコッタ・フーゴ、パープル・ヘイズ

ペッシ、ビーチ・ボーイ

プロシュート、ザ・グレイトフル・デット

亀、ミスタープレジデント

メローネ、ベイビィ・フェイス

ギアッチョ、ホワイト・アルバム

ボス(ディアボロ)、キング・クリムゾン

スクアーロ、クラッシュ

ティッツァーノ、トーキング・ヘッド

カルネ、ノトーリアス・B・I・G

トリッシュ・ウナ、スパイス・ガール

リゾット・ネエロ、メタリカ

チョコラータ、グリーン・ディ

セッコ、オアシス

J・P・ポルナレフ、銀の戦車(シルバー・チャリオッツ)

スコリッピ、ローリング・ストーン(ズ)





2025年1月15日水曜日

今日気になった言葉(2025年1月15日)

日がな一日、デスクワークをしていると、仕事している内容とは関係ない言葉がふと脳裏をよぎることがあります。それが、ただよぎるだけなら良いのですが、頭の片隅からしばらく離れなかったりして困ります。こういうのが邪念なのだと思うのですが、折角なので誰も見ていない此処に頭に浮かんだ言葉とネット検索から得られたことを書き記そうと思いました。

今日気になった言葉

・お金を増やす方法ー>「収入で増やす」、「節約で増やす」、「投資で増やす」の3つだそうです。勉強になります。この3つをそれぞれ具体的にどうしたら良いのかは、残念ながらわかりませんでした。

・洞ヶ峠を決め込む(ほらがとうげをきめこむ)ー>洞ヶ峠は京都府八幡市と大阪府枚方市の間にある峠の地名。昔、織田信長を討った明智光秀と羽柴秀吉が戦った際に、洞ヶ峠に陣取っていた大和の大名である筒井順慶が有利な方に付こうと日和見を決め込んだことからつけられた故事。実際に筒井順慶が洞ヶ峠に陣を張っていたかどうかは怪しいらしいです。

・酒は飲んでも飲まれるなー>お酒の失敗は怖いですね。事後の対応の違いで世間の受け取られ方が全然違うようで、色々勉強になります。

・うわさの上納システムー>凄いシステムですね!昭和や平成の時代に漫画や小説では見たことありますが、令和の恐ろしい世の中にあるなんて…(実際にあるのかは知らんけど)。

・不稔(ふねん)ー>たねなし、のこと。英語でsterile。発生生物学の論文を読んでいて、この日本語を知りました。

・薬屋のひとりごと(第2期スタート)ー>しまった。全然フォローできておらず、初回放送を見逃した。最近はアニマックスでやっている「忘却バッテリー」(第1期)に気持ちが行っていて気づきませんでした。

・30代、7000万円貯めて、FIREを達成ー>貧乏ながら、FIRE(財を築いて早期退職し、財産の運用益で悠々自適の生活をしていくこと)に憧れているので、この手の記事は気になってよく読んでしまいます。しかし、明らかに辻褄が合っていないのが多くて困ります。この場合も、恐らく途中で生活費が足りなくなると思うのですが…どうせならリアルな記事を書いてほしいと思う今日この頃です。

2025年1月13日月曜日

全国都道府県対抗女子駅伝をテレビで見て

私にとっての冬の名物詩、全国都道府県対抗女子駅伝(皇后杯 第43回全国女子駅伝)が昨日京都で行われました。この駅伝は各都道府県の代表である中学生、高校生、大学生または一般社会人が合計42.195kmを9区間でつなぐ駅伝です。中学生は3区と8区を担当し、残りの7区間を高校生が3区間以上走るルールになっています。今年は、2区からトップに立った京都が、それ以降一度もトップを明け渡すことなく、3年ぶり19回目の優勝を飾りました。今年の京都のメンバーには、大学女子駅伝2冠を達成した立命館大学の選手も多く含まれておりチーム全体の走力が頭一つ抜けていた印象です。それにしても43回しかない大会で19回も優勝しているというのが驚きです。我らが茨城県は27位でした。怪我人がいてベストなオーダーを組めなかったということで来年また頑張ってほしいです。来週は、全国都道府県対抗男子駅伝(天皇盃 第30回全国男子駅伝)があります。去年と一昨年は長野県が圧勝でしたが、今年はどうなるのでしょうか。今から楽しみです。

皇后杯 第43回全国女子駅伝、結果の抜粋

1位 2:15:26 京都

2位 2:17:52 大阪

3位 2:17:53 福岡

4位 2:17:57 千葉

5位 2:18:13 長野

6位 2:18:42 広島

7位 2:18:45 岡山

8位 2:18:49 愛知

9位 2:19:03 長崎

10位 2:19:16 兵庫

「同志少女よ、敵を撃て」(逢坂冬馬著、ハヤカワ文庫)を読んで

この本は冬休みに読もうと思っていたのですが、休みの間には読み切れず、この連休で読み終えました。いや~、面白かったです。

この小説は、第二次世界大戦下の独ソ戦の真っ最中におけるモスクワ近郊の農村から始まります。そこで猟師の母と、村の皆と素朴で暖かい生活を送っていた、主人公のセラフィマが、侵攻してきたナチスドイツ軍に村を蹂躙され、母も殺される、という刺激的な場面から物語が始まります。その後、セラフィマは復讐を胸に狙撃兵としての教育を受け、女性だけの狙撃部隊に組み込まれて、戦地に送られます。一番の見どころは、独ソ戦のクライマックスといえるスターリングラード包囲戦でしょうか。そこでの戦友との出会いと別れ、仇敵との再会、周辺住民との複雑な人間関係など濃密なドラマが展開され、完全に引き込まれました。その後は中々最後の展開が読めずハラハラしましたが、あの終わり方で良かったです。(もっと悲惨なものを想像してしまいました。)

時節柄、作者の方は現在の社会情勢に複雑な思いをされているとありましたが、戦争のリアルが伝わってきて胸を打つものがありました。世界史に疎かったので、当時の独ソ戦をネット検索してみましたが、あまりの悲惨さに愕然とする思いでした。平和のありがたみが身に染みます。



2025年1月7日火曜日

長期の休み明けは仕事がつらい

今年の冬休みは暦の並びに助けられ、12月28日~1月5日まで9日間も取ることができました。仕事も大体落ち着いていたので、少しウェブのミーティングが入りましたがそれ以外はガッツリと休むことができました。年明けは、昨日から出勤しておりますが、長期間のお休みの反動で仕事が辛いです。ついつい「仕事、限界が近い」とか「働きたくない」のワードをグーグルで検索してしまいます。そのうちに、今後にかかるであろう出費と現在の資産を冷静に勘定することで、頭が平常に戻っていきます。目の前の給料日を目標にして、日々労働に励んでおります。

下の写真は、1月5日に東海道新幹線の車内から撮影した富士山の写真です。ちょうど新富士駅の辺りを走行していたタイミングだったと思います。富士山の全貌が綺麗に見渡せて、あるで絵画のようだと感動しました。綺麗な富士山が見えたので縁起が良いと信じて頑張ろうと思います。



2025年1月4日土曜日

「陰の季節」(横山秀夫著、文春文庫)を読んで

冬休みの読書ということで、「陰の季節」(横山秀夫著、文春文庫)を読みました。この本は短編集で、表題作の他、「地の声」、「黒い線」、「鞄」の合計4作品が収録されています。いずれの作品もD県警の警察内部を舞台にした社会派小説です。私がこれまでに読んだ警察小説というと、大沢在昌さんの新宿鮫シリーズとか松本清張の長短編などがありましたが、本作品はそれらと全然違いました。まず、主人公が事件を直接捜査する刑事ではなく、警務部という警察内部の組織に属している点と、さらに作品内で起こる事件が殺人事件などの凶悪事件というよりは内部の不祥事や政治家との折衝、昇進降格人事など非常に地味な点が目を引きました。私には、警察にそういう部署があることすら知らなかったので、とても新鮮でした。警察小説とともにサラリーマン小説のようにも感じました。

もう一つ驚いたのは、この作品が書かれた1998年のようですが、社会人を取り巻くその後の環境の変化です。作品では、みんな当たり前に煙草を吸うし、男尊女卑な台詞が偉い人の口から平然と語られるし、みんな出世欲が凄いです。今では、大学でもジェンダーバランスやアンコンシャスバイアスなどを耳にタコができるほど言われるし、キャンパス内の喫煙可能な箇所は寒風吹きすさぶ掘っ立て小屋(正式名称は卒煙ブース、何で止める前提なんだ?)に限られてしまっているし、わずかな間に随分変わったと実感しました。両方の時代を知る私には、ハッとする小説でした。



2025年1月3日金曜日

今年の箱根駅伝・復路が面白かった

昨日に引き続き、正月の風物詩、箱根駅伝をテレビで見ていました。今日は、箱根の芦ノ湖から東京の大手町まで5区間で走る、復路でした。結果は、青山学院大学の2年連続、8回目の総合優勝でした。まず、青山学院大学は、6区の山下りで野村選手の驚異的な区間新記録に始まり、一度もトップを譲ることなく、盤石の試合運びでした。一方、追いかける駒澤大学は6区の伊藤選手が区間2位の力走で往路の4位から2位まで順位を上げ、7区の佐藤選手の魂の区間新記録で追い上げますが、昨日の往路の差が響き復路優勝を成し遂げますが、総合順位は2位でした。総合3位は、駅伝3冠がかかっていた國學院大學が滑り込みました。

一方、10位までに与えられる来年のシード権争いでは、帝京大学、東京国際大学、東洋大学、順天堂大学の4チーム中、3チームがシード権獲得、という過酷な状況が最終10区で繰り広げられました。結果は、残念ながら順天堂大学がシード権を逃してしまいましたが、最後まで手に汗握る熱い展開でした。

今シーズンの学生駅伝が終わりました。やっぱり駅伝は良いですね。


結果の抜粋(シード権を獲得した上位10校の総合記録と復路記録)

1位:青山学院大学 総合10時間41分19秒、復路5時間21分18秒、往路1位、復路2位

2位:駒沢大学 総合10時間44分07秒、復路5時間20分50秒、往路4位、復路1位

3位:国学院大学 総合10時間50分47秒、復路5時間25分21秒、往路6位、復路3位

4位:早稲田大学 総合10時間50分57秒、復路5時間28分27秒、往路3位、復路10位

5位:中央大学 総合10時間52分49秒、復路5時間31分10秒、往路2位、復路13位

6位:城西大学 総合10時間53分09秒、復路5時間27分11秒、往路7位、復路8位

7位:創価大学 総合10時間53分35秒、5時間29分57秒、往路5位、復路11位

8位:東京国際大学 総合10時間54分55秒、復路5時間26分21秒、往路11位、復路5位

9位:東洋大学 総合10時間54分56秒、復路5時間27分03秒、往路9位、復路7位

10位:帝京大学 総合10時間54分58秒、復路5時間25分30秒、往路14位、復路4位

2025年1月2日木曜日

「五匹の子豚」(アガサクリスティー著、山本やよい訳、早川書房)を読んで

冬休みの読書ということで、早川文庫から出ている、アガサクリスティー著、山本やよい訳の「五匹の子豚」を読みました。推理小説なので粗筋を書くのも野暮なのですが、この物語では、探偵のエルキュール・ポアロが16年前にある高名な画家が妻に毒殺されたとされる事件を、画家の娘から再捜査の依頼を受け、当時の関係者から証言を得て事件に潜む真実を暴き出す、というものです。表題はマザーグースの童謡から取られたそうで、実際の詩はWilkipediaによると下記のようなものだそうです。物語では、五匹の子豚が、画家とその妻に所縁の深い五名の関係者(幼馴染の兄弟、妻の妹、妻の妹の家庭教師、画家の浮気相手)をそれぞれ例えるのに使われています。

《This Little Piggy》

This little piggy went to market,

This little piggy stayed home,

This little piggy had roast beef,

This little piggy had none,

This little piggy cried "Wee! Wee! Wee!" all the way home.


物語の始まりの時点で事件は既に判決を受け、妻は刑に服している最中に亡くなってしまったことから、実質的には終わった事件です。しかしポアロは当時の裁判に関わった司法関係者として、弁護士、検事、捜査をした警察、画家の顧問弁護士に面会し、事件や裁判のいきさつを聞いた後、五名の関係者に一人ずつ面会し、当時の状況を聞き、手記を書いてほしいと依頼します。その後、それぞれから送られてきた手記が作中で語られ、最後に五名の関係者全員が依頼者と共に集められ、ポアロの推理が披露されます。事件のあらまし、詳細が順序良く、階層的に述べられることでポアロの推理の構築する過程が読者にも自然に受け入れられる構成になっています。(かと言って犯人はわかりませんでしたが。)展開に無駄も無理もなく、一読すると見過ごしてしまいそうな台詞に実は重要な意味が含まれてるという仕掛けが諸所に仕組まれていて、流石だと感心しました。

社会人としての自己研鑽には繋がらないかもしれませんが、エンターテインメントとして充分楽しめました。



今年の箱根駅伝・往路が面白かった

今日は1月2日のお楽しみ、箱根駅伝・往路(第101回東京箱根間往復大学駅伝競走)をテレビで見ました。このレースは、東京・大手町から箱根の芦ノ湖までの往路107.5キロメートル、復路109.6キロメートル(往復217.1キロメートル)を10つの区間でタスキをつなぐ男子大学駅伝です。今日はそのうちの前半の5区間の往路(東京→箱根)が行われました。事前の注目は、昨年の出雲駅伝と全日本大学駅伝を制した國學院大學が箱根駅伝も制して駅伝三冠を達成するのか、それとも國學院大學と並び「三強」と呼ばれた、青山学院大学と駒澤大学が雪辱を果たすのか、だったと思います。
しかし実際のレースが始まると、予選会から勝ち上がった中央大学の吉井駿恭選手が果敢に飛び出し、その後も中央大学が優位にレースを進めます。一方、青山学院大学は1区を10位と出遅れ、駒澤大学も苦戦を強いられました。しかし青山学院大学は徐々に追い上げ、4区までに2位まで迫ります。そして最終5区の山登りでついに中央大学を捉え、首位に立ち、見事に逆転優勝しました。一方、駒澤大学は4位、國學院大學は6位でした。
今回驚いたのは、レースの高速化で、特に「花の2区」と呼ばれ、各大学のエースが集う2区で区間新記録が3人も出たことです。かつて、この区間は1時間6分代で走れば区間賞が当たり前だったと思うのですが、今回は1時間5分代が3人、6分代も8人も出ました。他の区間を見ていても、トップ選手は最初の5キロを13分代で入ることが多く、スピード化が進んでいると感じました。
明日の復路はどうなるでしょうか。特殊区間である、6区の山下りで趨勢が決まる気がします。今から楽しみです。

【第101回箱根駅伝・往路順位】
1位:青山学院大学 5時間20分01秒
2位:中央大学 5時間21分48秒
3位:早稲田大学 5時間22分30秒
4位:駒澤大学 5時間23分17秒
5位:創価大学 5時間23分38秒
6位:国学院大学 5時間25分26秒
7位:城西大学 5時間25分58秒
8位:立教大学 5時間27分27秒
9位:東洋大学 5時間27分53秒
10位:日本体育大学 5時間28分03秒
####ここまでがシード権####
11位:東京国際大学 5時間28分34秒

【区間賞】
1区:吉井駿恭選手・中央大学 1時間01分07秒
2区:エティーリ選手・東京国際大学 1時間05分31秒 *区間新記録
3区:本間颯選手・中央大学 1時間00分16秒
4区:太田蒼生選手・青山学院大学 1時間00分24秒
5区:若林宏樹選手・青山学院大学 1時間09分11秒 *区間新記録

2025年1月1日水曜日

今年のニューイヤー駅伝も面白かった

今年も元日恒例のニューイヤー駅伝(第69回全日本実業団対抗駅伝)が群馬県で行われました。この駅伝は男子実業団の日本一を決める大会で、群馬県庁をスタートおよびゴールにして、全長100キロメートルを7区間に分けて争われる駅伝です。今年は、全国の各地区予選を勝ち上がった37チームが参加しました。結果は、最多優勝を誇る九州の名門・旭化成が優勝したのですが、最後まで目の離せない展開になりました。序盤の2区間はGMOインターネットグループがレースの主導権を握り、中盤区間は昨年優勝したトヨタ自動車が首位を奪還し、終盤は一昨年の王者・Hondaと古豪・旭化成の一騎打ちでした。最終区もラスト500メートル地点までは2チームが並走し、そこから旭化成の井川選手が得意のラストスパートでHondaの中山選手に8秒さし勝ち、見事優勝しました。近年、上位チームの実力は拮抗していて、今年も最後まで競った展開になりました。

毎年このレースと明日・明後日に行われる箱根駅伝を見るのが、正月の楽しみです。


【チーム順位の抜粋】

1位:旭化成 4時間47分32秒

2位:Honda   4時間47分40秒

3位:トヨタ自動車 4時間48分36秒 

4位:GMOインターネットグループ 4時間50分33秒

5位:SUBARU 4時間51分21秒

6位:住友電工 4時間51分21秒

7位:三菱重工 4時間51分48秒

8位:富士通  4時間52分24秒


【区間賞のまとめ】

1区:長嶋幸宝選手(旭化成)34分29秒

2区:池田耀平選手(KAO)1時間01分48秒

3区:田村和希選手(住友電工)42分58秒

4区:イエゴン・ヴィンセント選手(Honda)20分37秒

5区:青木涼真選手(Honda)46分36秒

6区:嶋津雄大選手(GMOインターネットグループ)32分50秒

7区:井川龍人選手(旭化成)45分52秒